DTMが上達しない原因は?8つの正しい練習方法・上達法!

 
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 こんにちは。歌い手&作詞作曲DTMerのLettyです。

DTMが上達せず困っている、という人もたくさんいると思います。やっていくうちに、何度も同じような問題で行き詰ってしまうことも多いですよね。
DTMを上達させる為には、いくつかポイントがあります。まずは、上達しない原因を理解することが大切です。原因がわからないままだと、永遠に上達しません。そのため、原因に対して適切な対処をしていくことで、効率よく上達していくことができます。
そこで今回は、効率よくDTMを上達させていくために、上達しない原因とその対処法について詳しく解説していきます。

DTMが上達しない原因を正しく理解する

自分のやりたいことがわかっていない

DTMといっても、できることはかなり多いです。やりたいことが明確でなければ、何からやっていけばいいのかわからなくて当然です。

・作曲がしたいのか?

・編曲がしたいのか?

・ミックスがしたいのか?

・マスタリングをやりたいのか?

これらはそれぞれに専門家がいるぐらいなので、全部まとめると内容のボリュームはかなり幅広くなってきます。

自分は何がやりたいのか、それがわかれば進むべき方向が見えてきます。まずは、これを明確にしてみましょう。

習慣がついていない

あなたは、毎日DTMに時間を使っているでしょうか?スポーツ選手や歌手などでも、上達する人は惜しみなくそれに時間を使っています。これは、どんなジャンルの話でも同じことが言えます。

例えば、「ピアノで難しい曲が弾けるようになりたい!」とか、「車の運転が上手にできるようになりたい!」という思いがあるとします。これらは、誰がどう考えても練習しないことにはできるようにはなりませんよね。それと同じで、DTMの場合でも時間を使って向き合うことが大切です。

そのためには、毎日DTMに時間を使うということを習慣化させる必要があります。

やる気がある時にやろうと考えている

やる気がある時にやろう、という考えでは、永遠にやる気は出てきません。もしかしたらたまに気が向く時もあるかもしれませんが、毎日続けることは難しいでしょう。詳しくは後ほど解説しますが、そもそもやる気やモチベーションに頼るということ自体が間違いなのです。

完成度の理想が高すぎる

言ってしまえば、初心者の場合はある程度妥協することも大事です。なぜなら、何十年もやってきたプロと同じようなクオリティーのものを、いきなり作れるはずがないからです。しっくり来ない部分があったとしても、「自分の知識・経験不足だからしょうがない」と潔く受け入れましょう。

「もっとこんな感じにしたい!」という気持ちや向上心があることは良いことなのですが、ずっと同じところで躓いたまま時間を使っていると、なかなか次の段階に進めません。そうすると、できることも増えていきませんし、成長スピードが遅くなってしまいます。

他人に聴いてもらう機会がない

自分で作った曲を自分で聞いて終わってしまっている人も多いのではないでしょうか?しかし、そのままではどこがダメなのか、自分には何が足りないのか、はっきりわからないままになってしまいます。

そのため、第三者に聴いてもらうことが必要です。変な感じがしないかどうか、どんな雰囲気があるかなど、思ったことを素直に言ってもらいましょう。褒められるかもしれないし、ボロクソに言われるかもしれません。

しかし、人に聴いてもらい、評価してもらうことで初めて改善点が明確になっていきます

DTMが上達するための正しい上達方法

やりたいことを明確化させる

例えば、作曲・編曲などがやりたいのであれば、DAWソフトの打ち込みの操作方法を覚えたりします。「歌ってみた」「弾いてみた」などをやるためにマイクやギターで音を録音したいなら、機材を買ってパソコンと接続したり、録音のやり方を覚えたりします。

ミックス・マスタリングがやりたいのであれば、プラグインやエフェクトの使い方・テクニックを覚えたりします。

このように、DTMとひとことで言っても、やることは人によって違います。自分は何をやろうとしているのか、目指す場所をはっきりさせましょう

1日10分を習慣化させる

「今日は丸一日かけてやるぞ!」と気合を入れてやろうと思うと、重い腰がなかなか上がりませんよね。人間は元々めんどくさいことが嫌いなので、やる気が出にくい生き物です。

例えば、掃除や片付けをするのはめんどくさいですよね。綺麗になることがわかっていても、やる気が出ないのは当然です。しかし、一度やりはじめてしまえば意外とスムーズに進んでいるものです。

このように、モチベーションに頼るのではなく、行動することで後からやる気や集中力が出てくることを、「作業興奮」といいます。やる気が出てからやるのではなく、やる気を出すために始めるのです。

そこでおすすめなのが、作業興奮を利用して「毎日10分だけ作業する」ということです。10分と聞くと、何となく気持ちが楽ですよね。実際10分のつもりでパソコンに向かったとしても、やり始めてしまえば10分以上経過していることも多いはずです。

そのため、あまり進まなくても大丈夫なので、とにかく「始める」ということを意識しましょう。もし本当に10分しか作業できなかったとしても、年間通せばかなりの時間を割いていることになりますので、落ち込む必要はありません。

時間をかけすぎないようにする

確かに、いろんなことを覚えたり作業していくためには時間が必要です。しかし、ただ時間をかければいいというわけではありません。なぜなら、無意味に時間だけが過ぎていくことは、上達への道には繋がらないからです。

例えば、「今日は丸一日かけて作業するぞ!」と決めたとしても、人間そんなに集中力は保てません。それよりも、「今日は打ち込みの操作方法を覚えよう」とか、「今日はドラムの基本的なパターンを覚えよう」とか、「今日はエフェクターの使い方を覚えよう」というように、意味のある時間の使い方をすることが大切です。

そもそも、時間をかけるということが目的になってしまうと、上達には向かっていくことができません。それに、一度に膨大な課題を自分に与えてしまうと、続けるのがしんどくなってしまいます。「今日はこれだけやろう!」と小さな目標を立てて、10分だけ作業するという気持ちで毎日少しずつやってみましょう。

自分の作ったものを第三者に聴いてもらうこと

誰かに聴いてもらうことで、第三者からの客観的な意見をもらえたり、自分だけでは気付けなかった部分に気が付くこともあります。しかし、誰に聴いてもらうのかはきちんと自分で選んだほうが良いです。

なぜなら、本当に思ったことをはっきり言ってくれる相手でなければ意味がないからです。気を遣って褒めるだけ褒めて、「何か違う気がするなぁ」と思うことがあっても言ってくれない可能性もあります。

このように、自分は本当に上達したいと思っているのに、無意味な優しさのせいでどこを改善すべきなのかわからなくなってしまうことがあります。そのため、聴いてもらう相手は、身近な人や本当のことを言ってくれそうな人を選びましょう

また、人に聴いてもらう場合は、区切りのいい部分まで作るようにしてください。

例えば、「イントロだけ」とか「Aメロだけ」とか「1番だけ」とか「メロディーだけ」とか「コード進行だけ」とかでも大丈夫なので、聴いた人がアドバイスしやすいように、中途半端にならないように工夫しましょう。しかし、この段階でクオリティーに納得できていなくてもそれは問題ありません。

同じ作業を繰り返していく

例えば作曲がしたいなら、バンド編成の楽器を使って曲を作っていく練習から始めるのがおすすめです。バンド系のアーティストが好きな人ならわかると思いますが、バンド編成は「ドラム」「ベース」「ギター」「ボーカル」の4つで構成されています。

基本的にこの4パートがあれば曲ができてしまいます。DAWソフトにはいろんな楽器の音源が入っているので、どれを使えばいいのか迷ってしまうと思います。しかし、作曲や編曲をやっていく上でバンド編成は音楽の基本となる要素が含まれているので、まずはこの4パートを使うのが一番わかりやすくておすすめです。

最初は、鼻歌からできたメロディーでもいいので、打ち込んでみましょう。そこにドラムを付け足してみます。ドラムにはいろんなパターンがありますが、まずは基本的な8ビートからでいいので、打ち込んでみましょう。

今度はそれにコードを当てはめてみます。コードが決まったら、今度はそれにリズムを付けてみましょう。この編成の場合、主にギターがコードの役割を担っていますが、ただ「ジャーン」と鳴らすだけなのと「ジャンジャンジャーン」と鳴らすのでは、雰囲気も全然違ってきます。

このように、メロディー→ドラム→コード」と打ち込んでいく作業を、何度も繰り返してみてください。それだけでも、DAWソフトの操作方法にだいぶ慣れることができます。

ドラムパターンやコードのリズムに飽きてきたら、別のドラムパターンにしてみたり、リズムを変えたりしてみましょう。テンポを変えるだけでも、ガラッと曲の雰囲気が変わります。

コピペを活用する

曲を作る場合、コピペを多用することで、大幅に時間と労力をカットすることができます。

曲の中には、ドラムパターンやコード進行など、同じことを繰り返している部分があったりします。例えば、イントロとサビのコード進行が同じとか、1番のAメロと2番のAメロのドラムパターンが同じ、などです。普段聴いている楽曲をよく分析してみると、そのようなことに気付くこともあると思います。

このように、「こことここは同じでいいな」と思うところはい思い切ってコピペしてしまいます。1番のコード進行だけ2番にもコピペして、2番ではメロディーだけ少し変えてみるというのも良いです。

ドラムの場合は、フィルや細かい部分は後から作っていけば大丈夫です。基本的なドラムパターンだけ打ち込んで、あとはコピペしてしまいましょう。

ショートカットキーを覚える

特定の作業を行う時に、マウスを使用しなくても複数のキーを組み合わせて押すことで、動作を短縮できることがあります。この機能のことを、ショートカットキーといいます。

DTMでは、効率よく作業する上で覚えておいた方がいいショートカットキーがいくつかあります。

・コピー、カット、ペースト

・録音開始

・ソロ、ミュート

・クオンタイズ

DAWソフトによって、ショートカットキーは異なります。最低限これらを覚えておくと、時短になるので作業を早く進めることができます。

耳コピ練習をする

好きなアーティストの音楽があるなら、是非それをコピーしてみてください。いろんなことを紹介してきましたが、これが一番手っ取り早く上達できる方法です。

自分で曲が作れるようになりたいと考えている人は、まず普段聴いている音楽のoff vocal音源を、目を閉じて耳をよく集中させて聞いてみてください。そうすると、いろんな楽器の音が聞こえてくるはずです。

・どんな楽器が使われているのか?

・曲の構成は?(例)イントロ→Aメロ→Bメロ→サビなど

・ドラムの動きは?フィルはどうなってる?

・ストリングスの動きは?ハモリもある?

・ギターのリズムは?

・ベースの動きは?

・ピアノの動きは?

・効果音やリバースシンバルはどこに入ってる?

・盛り上がるところで楽器の数が増えている

・イヤホンの左右のどちらかだけで鳴っている音がある

・ここのコード進行が感動的だ

・ここにはエフェクトが使われている

こんな風に、いろんなところに気を配って意識しながら聞いてみて、聞こえてきた音からどんどん打ち込んでいきます。「ここの部分のコード進行が好きだな」とか、「よくわからないけど何かここが好き」などと思う部分が出てきたりすると思います。それこそが、人を感動させるために作曲者が意図的に仕込んだ技法であったりします。

耳コピする曲を選ぶ時は、「何かわからないけどここが好き」と思えるような曲を選ぶのがおすすめです。それをコピーしていくことによって、「自分が何となく好きだなと思っていたところにはこんな技法が使われていたのか!」と、新たな発見が生まれます。

耳コピができるようになると、人を惹きつけるために使える技法がいろいろわかるようになってきます。コピーすることで、これらの技術を自分の引き出しへどんどん増やしていきましょう。

まとめ

ここまで、DTMが上達しない原因とその対処法について、解説してきました。

・まずは上達しない原因を知ること

・やりたいことを明確化させること

・「1日10分」を毎日の習慣にすること

・人に聴いてもらうこと

・同じ作業を繰り返して、慣れていくこと

・コピペ、ショートカットキーを積極的に使うこと

・たくさん耳コピをすること

上達しない原因がわからないままになっていると、永遠に同じところで悩み、何をやっていいのかわからず停滞してしまいます。しかし、原因をきちんと理解し、今回紹介した方法を行っていただくことで、圧倒的に上達に向かっていくことができます。慣れてくると作業も早くなっていきますので、是非やってみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 
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