こんにちは。歌い手&作詞作曲DTMerのLettyです。
メロディーを作ってみたけど、「自分の作ったものに自信が持てない…」「どうすればもっとキャッチーなメロディーになるのかわからない…」とお悩みの人も多いのではないでしょうか。メロディーを作ること自体は誰でも簡単にできますが、多くの人に魅力を感じてもらえるような良いメロディーを作りたいとなると、少しテクニックも必要になってきます。
しかし、自分の作ったものが何となくしっくり来ないという方は、メロディーを作るためのコツを知らないだけなのです。そのコツを知ることで、今よりもっと良い魅力的なメロディーを作ることができます。
そこで今回は、簡単に良いメロディを作るためのコツを6つ紹介していきます。
Contents
メロディーを作るのが難しい理由
メロディというものは、スケールに出てくる7種類の音を、どんな順番でどんなリズムで並べるかによって決まります。例えば、Key=Cの場合だと「ドレミファソラシ」がその7種類になります。
7種類しかないとはいえ、その並べ方は自由自在です。装飾的な要素としてそれ以外の音を使用することもあるにはあるのですが、基本的にはスケール上の7つの音でメロディが作られます。
どのような順番でどのようなリズムで鳴らしても構わないので、白紙の紙にゼロから絵を描くようなものです。つまり、自由だからこそ、難しいのです。
そして、メロディーというのは曲の中で主役となりますので、一番目立つ部分です。そのため、メロディーのセンスによって、曲の良し悪しが決まると言っても過言ではありません。
プロが安定して良いメロディーを作れる理由
プロですら、良いメロディーを生み出すということは難しいものなのです。でも、やはりプロが作ったものは安定してクオリティが高いですよね。それは、経験と数によって質が保たれているのです。
・どれくらい音楽を聴いてきたのか
・どれくらい曲を分析してきたのか
・どれくらいメロディーを書いてきたのか
・書いたメロディーをどれくらい破棄してきたのか
良いメロディーを作れる人やプロは、これらの経験と数がとても多いのです。つまり、とにかく数をこなす必要があります。
これらの経験と数を積んでいくことで、メロディー制作のためのセンスがだんだんと磨かれていくのです。
メロディー制作のセンスを磨くためにやること
メロディー制作のセンスや感覚を磨くために必要なことは、大きく分けて以下の2つです。
・音楽をたくさん聴く(インプット) ・自分でメロディーをたくさん書く&捨てる(アウトプット) |
それぞれについて、詳しく解説します。
音楽をたくさん聴く(インプット)
できるだけ、いろんなジャンルの音楽を聴くことをおすすめします。なぜなら、いろんなメロディーを聴くことで、自分にはない発想をたくさん取り入れることができるからです。
多くの人に長く愛されている曲やヒット曲を聴いて、どんなメロディーになっているのかよく聴いてみましょう。まずは、既存曲から学び、魅力的な要素を自分の中にインプットしていくのです。
より高みを目指すなら、ヒット曲をたくさん耳コピしていくのが手っ取り早いです。最初はメロディーとコードだけでも構いません。余裕があれば、全ての楽器(パート)をコピーできるようになると良いです。
このように、既存曲を聴いたり分析することで、感覚がどんどん養われていきます。
自分でメロディーをたくさん書く&捨てる(アウトプット)
たくさんインプットしつつ、今度は自分でも実際にメロディーを書いて、アウトプットしていきます。ここで大事なのは、ただメロディーをたくさん作るだけ作って満足してしまってはいけないということです。良いメロディーができるまで何度も書いて、納得のいくものができるまで捨て続けましょう。
初心者の場合、作ったメロディーを1つ1つ大事にとっておく傾向があります。しかし、作ったものを全部とっておいても、実際に使うのは自分の中で納得できたものだけです。つまり、思いついたメロディーを全てキープしておく必要はないのです。
プロがメロディーを作る時は、不要なものは簡単に捨てています。より良いものが作れたら、納得のいかないものや微妙なものは思い切って捨ててしまいましょう。更新・上書きをするというようなイメージです。
このように、自分の中でベストなものが浮かんでくるまでは、書いては捨てるということをひたすら繰り返してください。作ることも大事ですが、実は捨てることも同じぐらい大事なことなのです。
魅力的なメロディーの作り方のコツ6選
魅力的なメロディーを作るには以下の6つのコツが存在します。
・サビから作っていく ・その曲のKeyのスケールに出てくる音のみ使用する ・音は短く刻むのか長く伸ばすのかを意識する ・音の移動の仕方を考える ・同じフレーズを何度も繰り返す ・息継ぎの部分を意識する |
それぞれについて、詳しく解説します。
サビから作っていく
曲の構成は、一般的にAメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビというような順番で成り立っていることが多いです。そこで、メロディーは、まずサビから最初に作っていくことをおすすめします。
なぜなら、サビを一番盛り上げたいので、サビさえできてしまえばそこに向かって繋げていくようにAメロやBメロを作っていけばいいので、自然な流れを作りやすくなるからです。
曲の中ではサビが主役だと思って、他の部分はそれを引き立てるようなイメージで作っていくことを意識しましょう。
その曲のKeyのスケールに出てくる音のみ使用する
曲を作る時は、必ずKeyを決めます。そのKeyのスケールに出てくる音だけを使って音を並べていくことで、違和感のないメロディーを作ることができます。
例えば、Key=Cで曲を作る場合、スケールは「ドレミファソラシド」になります。この7つの音だけを使ってメロディーを作れば、伴奏に自然に馴染んでくれるのです。まずは、自分の作りたいKeyのスケール音を7つ把握し、それらの音だけを使ってメロディーを作ってみましょう。
音は短く刻むのか長く伸ばすのかを意識する
メロディーを作るということは、どのようなリズムに音をのせていくのかということでもあります。例えば、一小節の中で「♫♫♫♫(タタタタタタタタ)」と細かく刻んだり、「♩♩♩♩(ターターターター)」とゆったり刻んだり、「ターーーーーーー」と長く伸ばしたり、「タッタッタッタッ」と跳ねるような感じにしたりして、様々なリズムにのせることができます。
また、それだけでなく、最初は短く刻んでその後は長く伸ばしてみたりなど、いろんなリズムを組み合わせながら作っていきます。「ここは音を刻むような感じにしたいな」「ここは伸ばしたいな」というように意識をしながら、メロディーを作ると良いです。
曲の最初から最後までずっと同じようなリズムのメロディーが続くことで、聞き手が飽きてしまうこともあります。そのため、セクションごとにリズムに明確な変化を持たせるのもおすすめです。
逆に、中毒性を持たせたい場合などは、同じようなリズムのメロディーを曲中に多く盛り込むと良いでしょう。
音の移動の仕方を考える
Key=Cの場合で考えると、スケールは「ドレミファソラシド」になるので、これらの音をどのように上下させて並べるかによって、メロディーの雰囲気が変わります。
例えば、「ド→レ」と移動する場合は、スケール内の隣の音に移動するだけなので、自然な流れでメロディーを作ることができます。しかし、インパクトは小さめなので、それほど目立ちません。このように、スケール内の隣の音に移動する動きのことを、順次進行といいます。
また、「ド→ソ」などのように、隣ではなく音を跨いで移動する動きのことを、跳躍進行といいます。跳躍進行の場合は、順次進行と比べると派手で強いインパクトを与えます。
つまり、「ドレミファ」などのように順番に進行させるか、「ドソレシ」などのように跳躍進行させるか、というようなことを意識しながらメロディーを作ります。
順次進行が多すぎると、ありきたりで個性の薄いメロディーになってしまいやすいです。また、跳躍進行は、インパクトが強い分、使いすぎると本当に目立たせたい部分が埋もれやすくなったり馴染みにくいメロディーになってしまいます。
そのため、順次進行を基本とし、そこに跳躍進行を混ぜていくというやり方がおすすめです。そうすることで、自然な進行ではありつつも、インパクトのあるメロディを作ることができます。
同じフレーズを何度も繰り返す
同じフレーズを何度も繰り返すことで、聞き手の耳にも残りやすくなります。それだけでも十分、曲として成り立ちます。普段聴いている音楽のメロディーをよく意識して聴いてみると、このように同じフレーズを繰り返している曲が多々存在します。
もっとキャッチーな印象が欲しいと思った時や、耳に残るメロディーにしたい時、その先のメロディーがなかなか思いつかない時など、同じフレーズを繰り返してみてください。そうすることで、陰の薄かったメロディに強い印象を与えることができます。
息継ぎの部分を意識する
実際に自分で歌ってみて、息継ぎしやすいかどうかも考えながら作ると良いです。自分で歌いながら作っていけば、自然と息継ぎに無理がないようにメロディーを作ることができます。
ボーカロイドなどのように、人間が歌うには無理があるような機械的な曲も存在しますが、人が歌うことを前提としてメロディーを作る場合は、息継ぎに無理がないかどうかは意識しましょう。
まとめ
ここまで、魅力的なメロディーを作るためのコツを6つ紹介してきました。
・サビから作っていく
・その曲のKeyのスケールに出てくる音のみ使用する
・音は短く刻むのか長く伸ばすのか
・音の移動の仕方を考える
・同じフレーズを何度も繰り返す
・息継ぎの部分を意識する
メロディ作りのセンスを磨くためには、まずは音楽をたくさん聴いてインプットすることと、メロディーをたくさん書いて捨てることが大切です。それらの経験を積みながら、今回紹介した6つの方法を意識してみてください。
そうすることで、聞き手に「これは良い曲だ!」と思ってもらえるような、魅力的なメロディーが書けるようになっていきます。是非試してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。