作曲に必要な、楽曲の構成パターン10種類を徹底解説!

 
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 こんにちは。歌い手&作詞作曲DTMerのLettyです。

作曲をする時に、最初に構成を決めておくと作りやすくなります。楽曲において、構成とは全体の枠組みのことであり、骨格のような役割をしています。文章でいうと起承転結のようなものであり、物語を作るイメージです。それと同じように、曲にもそれぞれ展開があります。

例えば、よくあるのが「Aメロ→Bメロ→サビ」のような構成です。曲には、他にも多くの構成が存在します。どのように構成を並べるかによって、曲全体の印象も変わってきます。

自分の作りたい曲の雰囲気に合わせて構成を考えることで、理想の楽曲に近づけやすくなったり、曲が作りやすくなります。

そこで、今回は楽曲の構成パターンの種類を紹介していきたいと思います。

曲を構成する要素

楽曲が成り立っている、基本的な要素を説明します。これらの要素を並べて構成を作っていきます。

《前奏(イントロ)》

イントロは「introduction」の略であり、導入部という意味があります。起承転結でいうと「起」の部分にあたり、物語の始まりを伝える部分になります。

《Aメロ》

起承転結でいうと「承」の部分にあたります。イントロの「起」の設定で、物語が始まります。歌もAメロから始まります。

《Bメロ》

起承転結でいうと「転」の部分にあたり、サビの盛り上がりに向けて繋げていきます。Aメロとは変化のあるメロディーで、雰囲気が少し変わります。

《サビ》

楽曲の中で一番盛り上がる部分です。起承転結でいうと「結」の部分にあたり、物語がここで完結します。

《Cメロ》

Aメロ、Bメロ、サビのメロディーとは違うメロディーです。別名で「Dメロ」「別メロ」などと呼ばれる場合もあります。

《大サビ》

大サビには、2種類の捉え方があります。

⑴2番が終わった後に、サビを繰り返してまた演奏すること

⑵2番が終わった後に、新しく別のメロディーを入れて、最後に繋げる部分のこと

《間奏》

間奏は、曲の前半と後半を繋ぐための橋渡しの役割をします。

《後奏(アウトロ)》

前奏(イントロ)に対して、曲の終わりの部分をアウトロ(outro)といいます。伴奏のみの部分のことをいいます。

その他の用語

《落ちサビ》

数回繰り返されるサビの途中で、伴奏の楽器や音数を減らして、歌を引き立たせたようなサビのことを、落ちサビといいます。

《エンディング》

曲の終わりの部分のことをエンディングといい、アウトロとほぼ同じ意味合いで使われますが微妙に違うところもあります。アウトロが伴奏のみの部分を指すとしたら、エンディングは曲全体の最後の部分を指します。つまり、歌で終わる楽曲の場合、最後の伴奏(アウトロ)がなくてもボーカルを含む楽曲の終わり部分をエンディングと呼ぶことができます。

シンプルで簡単な構成パターン

この構成は、最近では使われることが少ないですが、非常に簡単なので作曲初心者の方にはおすすめです。曲を作りはじめたばかりの方は、この構成から作曲してみると良いです。ただ、シンプルすぎるので人に聞かせるとなるともうちょっと曲に展開が欲しいと思ってしまうかもしれません。

《向いているジャンル》

ピアノ、ギターなどの弾き語り

ピアノ伴奏のみの曲

代表的な構成パターン⑴

こちらは、代表的なよくあるパターンです。Bメロを入れることで、Aメロとは違う変化をつけてサビに向けて盛り上げていきます。

《向いているジャンル》

POPS

ROCK

代表的な構成にCメロを取り入れたパターン

先ほどの構成に、Cメロを付け加えています。Cメロで感動的なメロディーを入れることで、最後のサビがより強調されます

代表的な構成にCメロと間奏を取り入れたパターン

先ほどの構成に、間奏を付け加えたものです。1番と同じように、2番のBメロが終わった後もサビに入るのかと思わせるのですが、サビには入らずに間奏とCメロで焦らします。そうすることで、最後のサビに向けて期待を持たせることができます。

また、間奏を入れずにそのままCメロに突入する場合は、気を抜いていたところで違うメロディーが入ってくることによる意外性を与えることができます。

代表的な構成パターン⑵

こちらも、定番のパターンです。間奏では、イントロのフレーズやコード進行が用いられることが多いです。⑩と⑪のここでの大サビの意味は、サビを繰り返すことです。

サビを焦らして後で強調するパターン

イントロが終わった後、②Aメロ→③Bメロの後にサビへいかずに、再び④Aメロ→⑤Bメロへ入ります。それによって、サビを焦らすような感じになり、⑥のサビが強調されます。

また、⑥サビの後もしくは⑦Cメロの後に、再び「Aメロ→Bメロ→サビ」を入れることもあります。ただ、ここまで作ってしまうとサビが多くなる為、ちょっとしつこい感じになってしまいます。そのため、最初の②Aメロ→③Bメロの後にはサビを入れない方がしつこくなりにくいです。

《向いているジャンル》

スローテンポのバラード

頭サビでインパクトを与えるパターン①

出だしをサビで始めるパターンは、歌詞の意味を強く伝えたい時などに使われます。出だしをサビからスタートすることで、サビの印象を与えることができます。しかし、最初が弱々しくインパクトのないサビだと、印象に残りにくくなってしまいます。そのため、最初から勢いのあるサビにすることが大切です。

頭サビでインパクトを与えるパターン②

こちらも、先ほどと同じように出だしをサビで始めるパターンです。あまりサビが多すぎると飽きてしまいやすいので、①のサビは伴奏の楽器を減らしてみたりすると良いです。例えば、⑤のサビでいろんな楽器が伴奏で鳴っているとしたら、①のサビでは歌とピアノだけにしてみたり、歌とギターだけしてみたりなどのように工夫することで、飽きにくい雰囲気を作ることができます。

また、⑩のここでの大サビの意味は、2番が終わった後に新しく別のメロディーを入れて、最後に繋げる部分のことです。メロディーもコードも全く別のものにしてしまうことが多いです。ボスを倒したと思ったら、また更に大きな違うボスが現れた、というような感じですね。

ギターなどのリフなどが主体となるパターン

こちらは、ロック系によくあるパターンです。曲の所々でギターなどで繰り返し演奏される覚えやすくてかっこいいフレーズのことを、リフといいます。聞けば、「あ、あの曲だ」とわかるような印象的なフレーズのことです。この構成は、歌よりはリフがメインになっていくので、リフがカッコよくなければ台無しになってしまいます。

このパターンの特徴は、イントロと間奏のフレーズを同じにすることです。セクションとセクションの間に、間奏リフを挟んでいきます。ただ、同じフレーズを何度も繰り返すため、あまり長い曲の場合は飽きやすくなってしまうので、曲全体を短めにするなどの工夫をすると良いです。

《向いているジャンル》

ROCK

イントロなしでAメロから徐々に盛り上げていくパターン

徐々に曲を展開させていくことで、曲をだんだん盛り上げていくことができます。Cメロとサビの間に間奏を挟んでも、更に期待感を煽ることができます。

《向いているジャンル》

バラード

まとめ

ここまで、楽曲の構成についての解説をしてきました。

楽曲を構成している要素には、主に「イントロ」「Aメロ」「Bメロ」「サビ」「Cメロ」「大サビ」「間奏」「アウトロ」があります。これらを並べて曲の構成を作ります。

大体、よく使われるパターンは決まっています。今回紹介した10種類の構成を知っていただくことで、いろんな展開の曲が作れるようになります。ぜひ、使ってみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 
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